芋洗坂係長の巻

判定に不服だ! だから「R-1」はダメなんだと言いたくなるような結末。サンドウィッチマンの奇跡再び、ではないかと、最後の最後までひっぱっておきながら結局はなだぎ武のV2って、なだぎがキライなわけではないけれども、これはがっかりしたなぁ〜。いやいや、本来ならV2なんてもっと盛り上がってもいいところかもしれないけど、「R-1」の役割はそこではないでしょう。
なにはともあれ、芋洗坂係長です。圧倒的でした。決勝進出者のなかにこの名前を見たときには、まったく無名のどこの馬の骨だかわからないようなぽっと出のカルト芸人ぐらいにしか思ってなかったのだが、元テンションの小浦一優だと知って驚いた。「LIVE 笑 ME!」や「爆笑スペシャル」や「まねまね天国」等々で、爆笑問題ホンジャマカバカルディらとしのぎを削ったあのテンション。 田口浩正周防正行監督「ファンシィダンス」を皮切りに徐々に俳優業へとシフトチェンジしていくにつれ、自然消滅してしまったかのようなあのテンションだけれども、小浦は小浦でダンサーとか振付師とかをしていたようだが詳しくは知りません。
何年か前にドラマ「明日があるさ」の出ているのを目撃したときには風貌の変わりように驚いたものだが、今回、さらにまた違うひとになった。観るたびに変わる。テンション時代の若き日はデブの田口に対してしゅっとしたひとだったはずが、その後、すっかりデブになっただけでなく、ちょっと女々しいというか、可愛らしいしゃべりかたになってたのが意外で、そしてしばらく観ない間に中年親父にたどり着いた。今後、まだ変わるのか。岡田斗司夫みたく激ヤセしたりするのか。
芸風はやはりダンスを活かしたもの。洋楽に勝手な歌詞をつけるネタはテンション時代を彷彿とさせるようで非常に嬉しい。優勝はしなかったもののインパクトは充分。なんにしろ、ド新人からこのキャリアのひとまでが一直線につながっている状況っていうのはすごく面白い。20年選手だと、すでにピークを通り過ぎてくたびれた感じになってるひとも少なくないけれども、やりようによってはまだまだフレッシュな位置に立てるという、ひとつの希望を感じた。芋洗坂、万歳!

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