象さんのポットの巻

80年代末から平成に至る時期だと思うけれども“お笑い第三世代”と呼ばれる一群があって、その代表格がウッチャンナンチャンとB21スペシャル、それに加えて関西のダウンタウンという3組。それに加えて、今も残っているひとでいえばほかには、ダチョウ倶楽部ピンクの電話、ABブラザーズ、残ってないひとでいえば、ちびっこギャングパワーズおきゃんぴーといったところだろうか、関東在住なので細かいことは知らないけれども、関西では圭修なんかを入れてもいいのかもしれない。いや、ただ同時期にいたひとたちならもっと挙げることもできるが、漠然とした印象でいえば、若者に人気の、特に女の子にきゃーきゃー言われていたようなひとたちのことをそう呼んだとするのが正しいように思う。で、その同時期のひとたちで、“お笑い第三世代”と呼ぶにはちょっと違和感あるなぁ、というタイプのなかで、もっとも重要な存在と思えるのが象さんのポットです。
漫才の映像をYouTubeで見つけたときには感動しました。やっぱり、今観るとかなり素人臭いのだが、しかし、だからこそ、野心的な試みが際立っているし、不穏なムードをかもしだしていて、ざっくり言ってしまえばシュールでナンセンス。ダウンタウンもそうだが、時代的にはおそらく、いがらしみきおなどの影響があるのではないか。
サンドウィッチマン優勝でちょっと流れが変わるかもしれないけど、それ以前に「M-1」が推奨していた漫才というのは、まさに、20年以上前に象さんのポットがやっていたようなことで、ここ数年のその流れを作ったのはおそらくおぎやはぎではないかと思えるが、おぎやはぎが登場した際には、やはり、象さんのポットのようだと評する声がいくつかあった。それに続く、POISON GIRL BANDや、また少し違うけれども、東京ダイナマイトにもそれっぽい類似点が散見されるわけで、直接的な影響はないかもしれないが、むしろ、変わった漫才をやろうとすると、皆、象さんのポットになってしまうということでありましょう。恐るべし象さんのポット。なにはともあれ、復活希望!

超日常体験報告

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